東北土産の定番・南部せんべい
お土産に貰って、食べたことがある方も多いと思います。
そのまま食べても良し!
食材を挟んで食べて良し!
食べ方は色々ありますが、やはり南部せんべいといったらせんべい汁!
今回は南部せんべい販売の大手・小松製菓創業者の小松シキさんについてまとめていきたいと思います。
『小松シキ(小松製菓創業者)の経歴や功績は?経営方針の原点に迫る!』と題してお送りしていきます。
どうぞ最後までご覧ください。
小松シキ(小松製菓創業者)の経歴や功績は?
まずは小松シキさんの経歴について見ていきましょう。
名前:小松 シキ(コマツ シキ)
出身:岩手県二戸市金田一
誕生日:大正7年12月20日
創業年:昭和23年4月
小松シキさんは大正7年12月20日に青森県二戸金田一で8人目の子として生まれます。
昔の家は子沢山が多いと聞きますが、小松シキさんの家も、例に漏れず大家族。
父親は一之丞、母親はカネという名前です。
幼い頃に父親の一之丞さんが亡くなったため、母親であるカネさんは一生懸命働き、家族を養います。
針仕事に、畑仕事。
家の仕事も盛り沢山なので、炊事、洗濯と朝から晩まで働きます。
今では当たり前の存在である掃除機や洗濯機が無い時代。
家族全員分となると、大変な労力を使うことが容易に想像出来ます。
働き詰めの母を助けたい一心から、小松シキさんは学校に通いがてら、近所の子供の面倒を見たり、夜は縄ないを作って生計を助けていたそうです。
幼少期から働き者だったことが伺えますね。
11歳の頃には町に出かけ、束ねという商品を売り歩いています。
同じ商品でも飛ぶように売れる日もあれば、閑古鳥がなく日もある。
どうやったら売れるのか?どうしたらお客さんが喜んでくれるのか?
商売について日々考えを巡らせます。
このことから、小松シキさんにとって商売をすることは身近なものだったに違いありません。
小学校を卒業後、シキさんは八戸の町へ奉公に。
奉公先が南部せんべい屋で、シキさんと南部せんべいは出会います。
南部せんべい屋といっても、最初はせんべいを焼く仕事には携わらず、家事全般を担っていたそうです。
家事に慣れた頃からせんべい屋の仕事を手伝うことになり、見様見真似で覚えながら働き続けます。
そんな奉公生活を1年程度迎え、稼ぎとして貰った賃金は木綿の着物が1枚と雀の涙ほどのお金。
ブラック企業も真っ青なピンはねをされ、シキさんは雇われていてはお金を稼げないと思い、自分で商売を行う決意をします。
それからは、新鮮な野菜を20km離れた町に姉と売りに行き、姉妹行商として評判だったそうです。
南部せんべいとの出会い
終戦後、小松シキさんは夫と農業を開始
農業以外の稼ぎとして下駄の鼻緒を作る仕事で食い繋いでいました。
そんなある日、『中古だがせんべい型買わないか?』と声をかけられたシキさん。
値段を聞く前に購入を決意。
1万円と当時の金額で考えると大金ですが、シキさんに迷いはなかったようです。
まさにこれがシキさんと南部せんべいの本格的な出会いとなります。
奉公時代の僅かな記憶を頼りに、せんべい作りを開始。
せんべいの販売を行っていたが、主要な稼ぎは材料持ち込みで作るせんべいの『賃加工』が売上に大きく貢献。
巷で人気の繁盛店になります。
作業効率を上げるために機械も導入。
販売数に合わせるように売上も増加していきます。
昭和45年には株式会社小松製菓に改訂。
販売専門店である巖手屋を使い、シキさんの作る南部せんべいは全国に知られるものとなります。
小松シキ(小松製菓創業者)の経営方針の原点に迫る!
続いては小松シキさんの経営方針の原点をみていきましょう。
『つらいことがあっても感謝の心、“おかげさま”の気持ちを持つ人は必ず幸せになる』というのがシキさんの原点となります。
『社員こそお客様』という精神を現会長である小松務さんにも再三言い聞かせ、経営教育をしていきます。
戦争で辛い経験をしたり、奉公先でいいように使われていたため、感謝の気持ちを大事にしているのだと考えられます。
社内での取り組み
小松製菓では社員を大事にするために様々な取り組みをしています。
1.『もっと働きたい』という社員が多かったため、定年を65歳に引き上げ。希望次第で65歳以上でも就業可
2.その月誕生日の社員全員を集め、就業時間内に労いの会を実施
3.「幸せ年金制度」を制定。勤続年数や出勤率に応じ、80歳まで2万〜5万のお小遣いをあげる
他にも育児休業制度や補助金制度で、社員が働きやすい環境を作っています。
小松シキさんの『社員がお客様』の精神が受け継がれているのがよく分かりますね。
さいごに
今回は『小松シキ(小松製菓創業者)の経歴や功績は?経営方針の原点に迫る!』というタイトルでお届けしてきました。
小松シキさんは自らの苦しい経験を活かし、徹底した社員への還元を実施。
社員のことを第一に考え、お客様への感謝の気持ちを持って事業を拡大させます。
今では小松製菓も三代目まで代替わり
今後も美味しい南部せんべいを全国に届けてほしいですね。
最後までご覧いただきまして、有り難うございます。
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